学術コラム

手術の品質と効率を高める「直角鉗子」

手術屋・HJS代表 中島尚志

血管の分離時にも活躍

・血管の逆側に直角鉗子の先端を抜く。
・拳上された先の組織を、もう一本の直角鉗子で剥離する。
(資料提供:中島 尚志先生)

現在、全国の病院から依頼を受けて、様々な手術を行なっています。
年間相当数の手術を行ない、また数百人の先生の手技を拝見して確信を持ったことは、手術における最も重要なテクニックは「基本手技」であるということです。

どんな難手術でも実は基本手技の組み合わせに過ぎません。極端な言い方をすれば、ひとつひとつの手技は鼻歌を歌いながら出来るほど簡単でなければなりません。
もし、難しいと感じたならば、それはやり方が間違っていると考えたほうがいいでしょう。

そして、もう一つ重要なことは、ちゃんとした道具を使うことです。
100円ショップの包丁で料理する板前や、どんな靴でもかまわないというアスリートがいないように、プロは道具を選び、少しでもいい結果を得ようとしなければなりません。

「ちゃんとした道具」=「高価な道具」というわけではありません。
基本手技を行なう為に理にかなった形状、機能、精度を持ち合わせている道具のことです。

講師に招かれた実習セミナーでも直角鉗子の有用性を紹介する中島先生

ここで紹介する「直角鉗子」はそのひとつです。
特に腹腔や胸腔外科を手掛ける先生方には必須の道具と言えます。

何故なら、腹腔や胸腔外科は、第一に臓器を包む膜へのアプローチがあります。
その膜一枚を扱うことと、臓器と臓器の間に侵入し、色々な動きをしながら適切に剥離や保持を行なわなければなりません。
「直角鉗子」はこの作業を行なうのに適した形状をしているからです。

私自身、「直角鉗子」あるなしでは手術の品質と効率がまったく違うので必ず持ち歩いています。膜の剥離でいえば、モスキート鉗子の10倍の質の良さ、1/10の時間で行なうことができます。
是非、正しい使い方を身につけて頂き、臨床に役立てていただければと思います。

動画ダイジェスト

中島先生の手術の一部をご紹介します。

PDA
胆嚢膜剥離
PDA
動脈管の結紮
右門脈
直角鉗子による分離
尿道
直角鉗子による分離

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